I am a small flower on the ground,
but smells strong
子供のころから香りが好きで、
趣味はポプリ作りだった。
乾燥させたお花やハーブ、スパイスを
小瓶に詰める。
小さな私にとっては魔法の小瓶。
母親とスーパーに買い物に行っては
スパイスコーナーで夢を巡らせていた少女が、
初めてひとりでお出かけした大都会は
原宿のキディランドと
ハーブのお店「生活の木」。
もちろん、
将来の夢は「生活の木」の店員さん。
大学4年生になった時、 調香師になるのだ!と
就職活動もせずに、
貯金をはたいて学校に通い始めた。
少し大きくなった私には
香水が魔法の小瓶。
残念ながら、
その後、普通に就職した私だったけれど、
香りの勉強は細々と続いていて、
ある時、師匠から言われた言葉がある。
君は野に咲く小さな花のような子だけれど、
強く香りを放っている
私が自分を認めた瞬間だ。
バラでも、ジャスミンでもない、
野に咲く、
小さな花のような自分を。
そして、
それでいいのだと。