セアリーターンズはマウントクックでも急勾配なハードなコース。のろまな私が果たしてバスの出発時間までに戻ってこられるのか。どこにゴールがあるのかさえわからない。苦しい登り坂を時間に急かされながら登る。マウントクックに見守られながら。
※ちなみにセアリーターンズまではレジストレーションは不要でした。
宿のチェックアウト後、荷物を預け、セアリーターンズトラックへ向かう。今日は13:47のテカポ行きのバスに乗る予定。往復3〜4時間かかり、急勾配のハードなセアリーターンズ。やっぱり、時間までに戻ってくるのはギリギリかなー。本当は今日は往復2時間のレッドターンズトラックの予定だったけど、お天気良好。マウントクックが私を呼んでいた。
バスに乗り遅れるわけにはいかないので、所要時間を記録しながら歩く。タイムリミットは11:00。たとえ山頂にたどり着かなかったとしても、引き返そう。
7:56ロッジアンドモーテルズを出発。
8:06ハーミテージホテルの出発地点をスタート。
8:20ケアポイントとフッカーバレーの分岐点を通過。
8:40ケアポイントとセアリーターンズの分岐点を通過。セアリーターンズへはここから往復3時間の道のりと書かれている。
少し歩くと目の前に急勾配の階段が現れる。10段登ったら、もう私ダメ>_<な感じ。取りあえず一歩一歩前へ進む。日差しにやられるといけないので、日傘代わりの雨傘をさして歩く。日陰はほとんどないので、日傘があるだけでかなりラク。
このトラックのいいところは、ずっとマウントクックが見えること。(*^_^*)マウントクックに見守られて上へ上へと進む。
少し登ると湖とマウントクック。さらにもう少し上がると湖が増えてゆき、昨日フッカーバレーの最後にマウントクックの目の前にあった湖まで見えてきた。
登りはめちゃくちゃツラく、余計なことを考える余裕さえない。
時間さえあれば頑張れるのに、と思う。
おまけにゴールがどこにあるのかさえわからない。>_<
もし、あとちょっとのところでタイムリミットが訪れたら悲しいでしょ、と自分に言い聞かせる。
行けるとこまで行けば十分じゃないか、と頭をよぎる。そう、何をやっても中途半端な私の人生のようにね 。
しまいには、そうだ!最悪、マウントクックにもう1泊すればいいじゃないか!とまで思った。
その時、階段にstep by stepと書かれているのが目に入る。可愛い小鳥の絵が描いてあった。魔法の言葉のように急に元気が出てくる^_^
上の方はまだ雪が残っていた。
そして、気がつけば目の前にちょうどランチにぴったりなテーブルが現れ、前に続く道がなくなった。果たしてここはゴールなのだろうか。あっけないゴールに自信が持てず、道の奥まで行ってみるがやはり道は続いていない。時刻は10:02。
ゴールなんてこんなものなのだろうか。人生においても、自分が諦めたほんのすぐ先に、実はゴールがあるのかもしれない。
せっかくだから一緒に写真を撮ろうよ!とマウントクックと記念のツーショット写真をパシャパシャ撮る。今回連れてきたキャノンのEOS10はWiFiが内蔵されているので、iPhoneでリモート操作ができるのだ。(*^_^*)
これがセアリーターンなのだろうか?ゴールの池?小湖?には氷が張っている。
30分ぐらいマウントクックと一緒に過ごし、下り始める。行きは気がつかなかったが、ミュラーハットとセアリーターンズの分岐点がちゃんとあった。
ミュラーハットの方から降りてきたお兄ちゃんは、上は雪があったけど、こんなジャージ姿で行っちゃったよ;^_^Aと言っていた。笑。
帰りはサクサク進む。危ないのでもちろん傘はしまい、軍手をはめる。行きに比べサクサク進んではいるが、足がラクなわけではない。下りは下りで足にもかなりの負担が。
下からは死にそうな形相の人々が登ってくる。もうすぐゴールだから頑張って!と声をかける。今しがた、誰か私にも言って欲しかった。
大好きなマウントクックともそろそろお別れ。さみしい。でもね、いつでも一緒だとマウントクックは私に言った。(*^_^*)
12:20、ハーミテージに到着。時間内に無事戻ることができた。少し時間が余ったので、レッドターンズの入口にある川に向かう。川までの散歩道は小川が流れていて、私のお気に入り。
靴下を脱いで、川に足をつける。冷たいよー。とゆうか、きれいな川を汚い足で汚すなって!
水がとてもきれいなこの川辺でお昼を食べて過ごす。
そして、最後は大好きなボーウェンブッシュを通って宿に戻る。ぶっちゃけ、マウントクックは大好きな場所ばかりだ。(*^_^*)
そして、インターシティでテカポ湖に向かう。