翌朝、サンフランシスコのホテルで目を覚ました私には大きな仕事がひとつ残されていた。アンの家で作ったマラカスの中に詰めていた砂を捨てることだ。
砂を捨てるだけに聞こえるかもしれないが、そんな簡単な仕事ではなかった(>_<) シャスタというとても素敵な場所の砂をサンフランシスコの町中に捨てることがどうしてもできなかったのである。
仕方なく、砂を部屋に持ち帰る。
砂、どうした?
捨てられなかった(>_<) 日本に持って帰ることにした。
私もそれがいいと思う、とたかこ先生は言ってくれた。次にシャスタを訪れた時に返せばいいと。
空港で長い長い、動く歩道の上を歩きながら、大きな氷が優しい光の中で少しずつとけ出すのを感じる。
帰りの飛行機の中でもうひと泣き。鏡に映った私の顔は泣いた後の顔だったけど、スッキリした顔をしていた。
帰りの飛行機ではたかこ先生ともほとんど言葉を交わさなかった。たかこ先生もシャスタで自分と向き合いながら過ごしてきたのだろう。思い思いの時間を過ごす。
終わっちゃった。シャスタの旅。
つづく
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