シュタイフ社のぬいぐるみのお話
今日はシュタイフのお話。今日お話するシュタイフはドイツのぬいぐるみメーカー。テディベアでも有名で、シュタイフ社のベアはテディベアファンの憧れのテディベアのひとつです。
創始者のマルガレーテシュタイフがゾウのピンクッションを作ったのがシュタイフ社の始まりと言われています。ドイツの小さなギンゲンという町で生まれたマルガレーテは幼い頃小児麻痺をわずらい、両足と右手が不自由だった言います。でも、彼女は裁縫を学び、針仕事を始めます。明るくポジティブな女性だったようです。
シュタイフのぬいぐるみは職人さんの手仕事によって一体一体作られます。だから同じぬいぐるみでもちょっぴり顔が違ったりします。
シュタイフ社のHPを読んでいたら、こんなことが書かれていました。シュタイフは動物の自然な可愛らしさを大事にしているので、その姿やしぐさ、動きを何枚もスケッチするところから、ぬいぐるみ作りがはじまるのだそう。へぇー。シュタイフのぬいぐるみの可愛らしさの秘密がこんなところにあったのですね。そうなんです。シュタイフのぬいぐるみ、本当に可愛いんです。
写真は昔ドイツに遊びに行った時に連れて帰った2匹です。とにかく可愛いのです。
写真の黄色いタグわかりますか?シュタイフのぬいぐるみにはボタン・イン・イヤーと呼ばれるトレードマークのボタンとタグが付けられています。タグは定番品、限定品、復刻品などにより、分けられています。
昔、このギンゲンにあるシュタイフミュージアムを訪れたことがあります。ミュンヘンから列車に乗り、ウルムという町で単線に乗り換えます。行くの大変でした^^; 駅の窓口でギンゲン行きの列車を確認したのですが、駅員さんになかなか通じず、紙にギンゲンと書いて見せました。
とりあえず、列車に乗ればあとはどうにかなるだろうと思っていました。しばらくして、シュタイフがあるギンゲンに行きたいのだけど、どこで降りたらよいかと周りの人に尋ねました。なんとなく、次よ!とか3つ目よ!とかそういう返答を期待していたのだけど、そううまくはゆきません。
なんと、その車両に乗り合わせていたみんなで井戸端会議が始まったのです。車掌さんも現れました。えっ、どうゆうこと?まさか、みんなシュタイフを知らないのーーーー?!
イエイエ、犯人は私でした。しばらくして、ある親子とともに列車を降ろされました。ここにはシュタイフはありませんと。
えーーーーーっ。
そうです。さっき駅で紙を見せた時に、スペルがわからなかったので、日本語のギンゲンという発音をそのまま紙に書いたので、違う駅に向かってしまったのです。
無人駅のような小さな駅にひとり取り残されましたが、しばらくして、さっき一緒に列車を降りた親子が戻って来ました。シュタイフのぬいぐるみを抱えて。これがシュタイフのぬいぐるみよ!と。
はるか彼方の日本から、はるばるシュタイフのぬいぐるみに会いにやって来たのに、会えずに帰る悲劇の日本人に、ぬいぐるみを見せるために、わざわざ戻って来てくれたのです。
それは彼女達の家で受け継がれているシュタイフ社のぬいぐるみでした。そう。職人が良質な材料を用いて丁寧に作りあげたシュタイフのぬいぐるみは丈夫で、母から子へ、そのまた母から子へと代々受け継がれてゆくのです。それがシュタイフ社のぬいぐるみなのです。
そうそう、ミュージアムの場所はGiengenです。駅で尋ねる際はスペルをお間違えなく!2005年に新しいミュージアムが開館したようですね。いつか行ってみたいです。