2015年9月にセドナを訪れた話。セドナはアメリカのアリゾナ州にあるパワースポットで、人生の転機に訪れる人が多いと言われている。
去年の4月、ブルースターチャイルドのはるこちゃんにコンタクトを取った。はるこちゃんはセドナのガイドさんだ。
その頃の私は漠然と人生を変えたいと思っていた。自分の人生が嫌だったわけではない。仕事もあって、やりたいこともしているし、好きな人もいる。自分でも幸せな人生だと思う。それでも、次のステージに進むための準備を始める時が来たのを感じていた。年齢的にも今の生き方を1度整理し直す必要があった。
はるこちゃんがガイドをしてくれることがわかり、旅の準備に取りかかる。
まずは休みたいと上司に告げる。
狙いは9月のシルバーウィーク。
が、告げようとしたその瞬間、俺、そこ休むからと横取りされる>_< まさかの敗北。完敗だ。
しかし、1番長い休みは逃したけど、それでも1週間お休みできる日程だ。
さっそく、旅のプランを考える。
まずはネットで航空チケットを調べる。1番長くセドナに滞在できる航空会社を選ぶ。アメリカン航空だ。行きは金曜日の夜中に羽田を出発し、帰りは会社に出勤する当日の早朝に帰国する。さすがにその足で出勤するには年を取り過ぎているので、ホテルで少しばかり睡眠を取ってから出勤できるように、午前休も取ることにしよう。
しかし、この後、次々と難問が私に降りかかる。
宿を探す。セドナにはユースホステルやバックパッカーズといったひとりで気軽に泊まれる宿がないことがわかる。
そして、ふたりで泊まれば半額になる部屋代をひとりでふたり分払わなければならない>_<
更に、1ドル125円という衝撃の事実が私を襲う。
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ネットでセドナの検索をすると、たくさんのブログがヒットする。1ドル80円台時代のブログ。
彼らがひとり4000円でふたりで泊まったお部屋に、私はひとりで12,500円も払って泊まることになる>_<
一緒に行ってくれる人を探したが皆に断られる。ひとりで行くことに意味がある旅なのだろうか。
周囲の人々は今はアメリカに行くべき時期ではないという。全くその通りだ。
少しは安く泊まれるモーテルもある。はるこちゃんは送り迎えしてあげるよと言ってくれたが、全く泊まりたい気がしないのだ。
汚いとかそういう理由ではない。実際どのモーテルも宿泊者のコメントを見る限り、悪い印象は受けなかった。でも、ここじゃない。ただそれだけだ。
ハートがただそう言っているのだ。
泊まりたい宿がなかったわけじゃない。泊まってみたい素敵な宿はセドナにはたくさんあった。でも、値段が折り合わないのだ。1ドルが80円だったら、私だってせっかくセドナに来たのだからと泊まったにちがいない。
つづく