2015年9月にセドナを訪れた話。何か特別なメッセージが天から降りてくるのを期待していた。でも大切なメッセージは意外とその辺に転がっていて、メッセージだと受け止めてそれを拾うか拾わないかなのだと思った。
サンフランシスコピーク
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ツアー3日目の今日ははるこちゃんとふたりでフラグスタッフにあるサンフランシスコピークという聖山へ。セドナからは1時間あまりのドライブ。そしてこのドライブが私のセドナでの至福の時間にピリオドを打つ。>_<
一体何が起こったのか。 昨日まで優しかったはるこちゃんが急にキツイ言葉を並べはじめる。助手席に座った私は泣くのをこらえるのに精いっぱい。ついさっきまで、お気楽極楽に妖精さんを追いかけて遊んでいた私からすれば、天国から奈落の底に突き落とされたような状態だ。
これは誰かに言わされているのだろうか。ここはセドナ。そんな不思議なことが起きてもおかしくない。私ははるこちゃんの言葉を天からのメッセージとして受け取った。実際ははるこちゃんが思ったことを口にしているだけのことかもしれない。大切なメッセージは意外とあちらこちらに散らばっていて、それをメッセージとして拾うか拾わないかの違いなのがしれないと思った。
スーパーでランチを買って、サンフランシスコピークへ。森のなかに差し込む光があまりにも美しくて、特別な場所にやってきたような気分になる。ここはカチーナという妖精さんがやって来るのだそう。
黄色っぽい色をしたシダの生い茂る森の中を散歩する。しばらく歩くと白樺の森が現れる。白樺と言っても、木の幹は太く、背がとても高い。青空とのコントラストがとてもきれいだ。空高くで風に揺られる白樺の葉が織りなす世界。独特で清々しいものだった。そこから見える遠くの山々もきれいだったなー。
途中、幾度となくリスの鳴き声が聞こえ、声の聞こえたあたりに目を向ける。あっ、いた!何匹か見つけることができたけど、足が早くて1枚も写真に撮れなかった>_<
お昼は大きな大きな岩に腰かけ、さっきスーパーで買ったカリフォルニアロールを食べる。岩の前にはとても太くて、背の高い木が立っていた。たくさんの枝が生えていた。
岩の下ではるこちゃんが笛を吹いてくれた。岩の上に寝そべって、はるこちゃんの奏でる笛の音色に耳を傾ける。
森のどこかで、はるこちゃんの笛を一緒に聞いていた人たちが、はるこちゃんの笛を見て、さっきは美しい演奏をありがとうとお礼を言った。
セドナに帰る途中、一軒の小さな雑貨店に立ち寄る。大きな蝶々の飾りを買うためだ。今日はこのあと、お土産を買いに町に行く予定だった。
蝶を買いにひとりで車を降りる。はるこちゃんとの間に流れる緊迫した空気に、呼吸ができなくなっていた私は、ちょっとだけ息が吸いたくて、そこにあったベンチに腰をかける。買ったばかりの蝶々を光にかざして、ほんの一瞬、緊迫から解き放たれた。
つづく
【はるこちゃんのセドナツアーHP】
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